株式会社毎日放送 様
オープンソース・ソフトウエア(OSS)からの移行により、運用工数を大幅削減!更に要員の最適配置まで実現
概要
近畿広域圏を放送対象地域としてテレビジョン放送事業を行っている 株式会社 毎日放送(MBS)。同社のIT部門もまた、近年のDX推進を背景にその業務は年々益々増え、それでいて要員の確保はままならない状況が続いていた。更に、同社ではそれまでネットワークの接続環境にオープンソース・ソフトウエア(OSS)を多用していたため、貴重な人材をネットワーク運用に専任配置せざるを得なかったが、XACK DHCPの導入により運用工数を大幅削減、洗練されたインターフェースは人材最適配置まで実現した。

毎日放送様の要件
- 迅速、確実な移行
- 現行運用の踏襲
- 直感的な操作環境
- 手厚いサポート
事例のポイント
- 開発一体型の支援で移行もスムーズ
- 運用を変えずに業務を効率化
- 洗練されたGUIで立ち上がりも迅速
- 明解な即答対応に安心感
年々益々の業務増加
Q.まず、貴部署(DX推進部)のご業務と当時の状況について教えてください。
当部は旧情報システム部で、今はネットワーク、セキュリティ、PC端末、その他IP機器などの管理に加え、ソフトウェア開発や各部署への要員の派遣など、社内のITに関わる設計、構築、運用業務を、総勢10名程度で対応をしております。ここ数年、全社的なDXの推進に伴い、業務は年々増加傾向にあり、このまま続けば今のやり方ではいずれ運用が回らなくなるのではないかという不安を抱えていました。
まさかのサポート終了
Q.導入当時のご検討の背景を教えて下さい。
当時、当社ではISC DHCPというOSSを使用していました。しかし、ISC DHCPのサポートが終了するという情報を受け、後継ソフトウェアであるKea DHCPへの移行を余儀なくされました。このような状況下で、自社だけで検証から構築までを行い、移行するという作業は非常に困難であると判断しました。そのため、他の手段も検討してみようということになりました。
運用を変えたくないが、コストも減らしたい
Q.ご検討に際して考えられていた、要件を教えてください。
当社が移行を行う際には、運用変更がなく、運用コスト(人的工数)が増加しないことが求められました。また、当時私たちは慢性的な業務の負荷を軽減したいと考えていました。そのため、できるだけ使いやすく、可能であればGUIを備えたツールの使用を希望していました。加えて、「担当者が属人的に問題を解決する」というスタイルを改善する必要があり、誰でも簡単に運用できるツールの導入が望まれていました。
運用の安心感、そしてトータルコストダウン
Q.XACK DHCPの他に、比較検討をされた製品があれば、教えてください。
Kea DHCPを自社で構築するか、XACK DHCPを採用するかの2択で検討しました。もちろん、商用のアプライアンス製品なども選択肢として存在していましたが、運用を変更したくなかったため、同じソフトウェアタイプの製品を検討することにしました。
Q.最終的にXACKを選んでいただいたポイントは何処でしょうか。
一番は、XACKさんと検討の打合せを重ねていく中で、対応のスムーズさや質問に対する明瞭な回答などに、すごく安心感を覚えた点です。それまで使っていたISC DHCPは、ネットには色々な情報があるのですが、サポートらしいサポートは誰からも受けられず、最終的に自分で何とかしないといけませんでした。性能的にも、当社よりもっと大規模な環境でも使われていると聞いていたので、当社規模ではオーバースペックかとも思いましたが、充分予算内に収まったので特に問題にはなりませんでした。
費用的には、OSSから有償ツールへの移行なので、その部分はコストアップになっているのですが、多少のコストアップになっても運用工数を減らせる、そして担当者が変わっても速やかに対応できることを優先し、結果トータルコストは下がっていると思います。
直感的なGUIで引継ぎもスムーズ
Q. 移行導入時は、当社からは日本語の導入マニュアルと、リース情報移行のスクリプトを提供した程度で、あまり大きなお問い合わせもなかったのですが、何か苦労をされた点などありましたらお聞かせください。
詳細は憶えていませんが、逆にそこまで大きな困難はなかったのだと思います。移行ツールも当社の要望に応えて無償で作成頂きましたし、他にも当時のXACK DHCPはネットワークグループ名が8文字までの制限があり、一方で当社のネーミングはもっと長いため拡張する必要があったのですが、その対応も迅速にしていただき助かりました。
Q.導入後、担当者の異動で引継ぎが行われたと伺っていますが、引継ぎはスムーズに行えましたでしょうか。
私が引き継いだ時点での知識は、「ロックの解除と再起動の方法」や「システムの切り替え」程度でしたが、画面を一見しただけでその他の機能を把握することができました。例えば、GUIの各項目には説明のポップアップが表示され、その設定について概要を示してくれました。これにより、新任の担当者でも簡単に操作ができる印象を持ちました。もし同じ作業を他の製品で行うとなった場合、私自身がより深く学習しなければ使えなかったと思います。
自社での補助運用ツールの開発もなくなった
Q.無事運用に入られて、以前のISC DHCPと比べて、良くなった点、不便になった点を教えてください。
一番の改善点は運用の安心感です。以前は、トラブル発生時に自社で調査しながら対応する必要があり、常に不安を感じながら運用していました。しかし、そのような状況は解消されました。また、当社ではDHCPサーバーにMACアドレスを登録していますが、それを登録するためのツールを自社で作成し、その管理も運用負荷となっていましたが、その必要もなくなりました。不便になった点としては、特に思い当たりません。XACK DHCPの保守費用がかかるようになった所くらいでしょうか(笑)。
運用台数を減数
Q.本年度、サーバーを本社(大阪)に集約するということで、XACK DHCPを4台から2台に減数契約いただきましたが、よろしければ理由をお聞かせください。
元々検討していたことではあるのですが、それまで当社ではDR(ディザスターリカバリー)を意識しつつ、DHCPサーバーは冗長構成で拠点ごとに2台ずつ置いて、計4台で構成をしていました。移行当初はそのままの形で移行をするのが確実だとの判断で同じ4台構成としましたが、その後 安定稼働も続き、基盤レベルでの冗長化なども進んできたので、本社で一括払い出しをしても問題ないと判断し、2台に減らしました。
実は社内の検討では、IPアドレスの払い出しはルーターなどのネットワーク機器でもできるので、この際なくしてしまおうかという話も出ましたが、サービスの安定稼働を考えた時に、DHCP機能は独立させておきたいという事もあり、本社にDHCP専用サーバーを残すことにしました。

迅速明解な回答で更なる信頼感
Q.当社は開発者が直接サポートを行う体制を取っているのですが、対応時間やレスポンスなど、特に問題はありませんでしょうか。
以前、脆弱性対応についての質問を直接XACKさんにした時に、他社では回答に時間がかかったり、お茶を濁されたりすることも多いのですが、自信をもって“OSSとはここがこのように違います”と即答され、開発者直接のサポートだからこその対応力を感じました。
今後について
Q.最後に、今後のXACKに対する期待など頂けるようでしたら、お願いします。
DNSについてもOSSを止めたいと思っています。XACKさんはDNSも提供をしているので、DHCPと同じように使いやすいと嬉しいですし、DHCPと一緒に一元管理運用が可能になると、さらに楽になると期待しています。今後も、これまで通りのサポートを期待しています。
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