JANOG44 Meeting

本記事は、JANOG44 Meetingで発表した内容を記事として書き起こし、加筆修正したものです。

DHCP開発経緯

あるキャリアでDHCPv6が必要となった。

  • 当時、キャリア向けに使用できるDHCPv6サーバーがCNRしかなかった(らしい)。
  • DHCPv6サーバー作ってよ!

   ⇒作った!

  • せっかく作ったから他キャリアにも売りたくなった。
  • 「DHCPv4が欲しいんだけど」といわれる。

   ⇒作った!

 (誤) 御社製品はDHCPv6に対応しているでしょうか?

 (正) 弊社製品はDHCPv4にも対応しています!

  • 「DOCSISはTFTPも扱えないと」といわれる。

   ⇒作った!

キャリアの要件

冗長

  • 3台以上で冗長したい。
    • IPの払い出しが止まると全サービスが止まるといって過言でない。
    • 数が並んでるだけでも安心できる。

    ⇒何台構成でもOK!

  • DRサイト、別局舎で冗長したい。
    • 東京が壊れても大阪では動いてほしい。
    • でもIPアドレスは有限。

   ⇒別局舎でも同期可能 (遅延はあるけれど)

   ⇒リアルタイムにホットスタンバイで同期するよりは、

    バックグラウンドでコールドスタンバイの方が結局はおすすめ

サーバー集約


多段リレー

開発で困ったこと

ディスクI/O問題

  • DHCPはリース情報を(ディスクなどに)永続的に保持することがプロトコルとして前提となっている
  • OSSのDHCPサーバーはこの辺がボトルネックになって性能が出ないことがある
  • Linuxでは、極短時間に同一ファイルに多数ランダム書き込みをするとI/Oが停止する

  ⇒仕方ないのでいい感じの独自のファイルDBを作成する羽目に

ICMP Echo問題

リトライ問題


ポート番号問題


振り返ると

  • ネットワークの負荷で苦しめられたことが多かった様子
    • FWのセッションテーブル、ブロードキャスト/マルチキャストの輻輳
    • これが顕在化するにはトラフィックが大きく起因するはず
    • いくつかのキャリアのトラフィックを比較してみました
【トラフィックモデル】

比較の考察

  • 移動系と固定系はモデルが全く違う
    • DISCOVER/REQUEST比、リース時間
    • REQUESTにACKが返らないのはAPを移動している (違うサブネットに移動している)から
  • FTTHとCATVは似ている様子
  • CATVは端末数少なめ
    • この規模だと十分耐えられる負荷に収まるのでは
    • バースト時はモデルが違うのでもしかしたら……
    • 広域停電からの復旧
    • 端末アップデートやスリープ復帰など特定時刻イベント

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